広告、よーし
おそらく最近あたたかくなってきたからだろう。気持ちが浮かれてる。
朝、電車に乗ると紙に印刷された桜の花びらにうきうきする。その横にドーンッと置いてあるビールにのどがなる。キャッチコピーやその下に添えられた文章に、心がそわそわする。
ビールの広告以外にも、この時期は何かとキャンペーンが多い。「新しい生活」をどこのだれとも知らぬ人が応援してくれるのだ。
すべての広告が右斜め上に傾いていて、大きめの文字がどでかく載っている。
そんな錯覚を覚えながら、もうすこしで完全体になる春を、待ち遠しく思っている。